目の下の脱脂術後の合併症で斜視になった症例、改善方法とは?

濱元誠栄院長

こんにちは。銀座みやこクリニック院長の濱元です。

Yahoo!ニュースで、こんな衝撃的な写真記事が目に飛び込んできました

元記事はこちら

整形手術後に斜視発症…韓国・副作用を訴えた女性に“名誉毀損”で病院が反撃

なぜこのようなことが起こったのか、何が原因なのか?

当院美容皮膚科に勤務している形成外科の森優香先生に考察してもらいました。

形成外科 森優香先生

これはおそらく下斜筋損傷が起こっているのだと思います。

目の下の脂肪の中に下斜筋があります。

目の下のたるみの手術は、基本的に眼窩脂肪を除去する(脱脂術)という手術が行われますが、その際の合併症として下斜筋の損傷があります。

形成外科 森優香先生

通常は下斜筋を目視しながら避けて手術をするのですが、雑な手術をして傷つけてしまったのかもしれません。

この方の他の投稿写真を見てみると、

左側を見る時は、若干上転しているもののそこまで違和感はありません。

上方を見る時に、左の眼球が内上方へ大きく動いているのがが分かります。

右側を見ようとすると、左目はさらに内上方に動きます。

やはり下斜筋の損傷が疑われますね。

ちなみに、下眼瞼に傷跡が無いので、裏ハムラ法かなと思います。

では、この合併症に対してどのように治療すれば良いのか?

形成外科 森優香先生

まずはMRI検査で筋肉の損傷具合を見ます。断裂しているのか、麻痺しているだけなのか調べます。

麻痺しているだけということもあるのですか?

形成外科 森優香先生

ピンセットでつまんだり神経を傷付けることで麻痺することがあります。

この方は術後6か月経っても全く症状が変わっていないとのことです。

形成外科 森優香先生

自然での回復は難しいかもしれませんので、そうなると手術になります。

どのような手術になるのでしょう?

形成外科 森優香先生

下斜筋を移動させて斜視を調節する手術になると思いますが、さすがに目の手術は眼科医にお願いすることになります。

手術せずにヒアルロン酸、PRPとか培養上清液やエクソソームなどで改善することはあるのでしょうか?

形成外科 森優香先生

損傷の程度によるかもしれませんが、難しいと思います。

手術は避けられないということですね。

ちなみに、この女性は手術した美容外科の病院から”名誉棄損”で訴えられているようです、、、

失敗されてさらには訴えられて、、、なんかかわいそうですね。

日本でも、合併症を起こしても手術した病院が認めずに突き放される例も少なからずあります。

医療者であるならば、患者さんに誠実な対応をして欲しいですね。

形成外科 森優香先生

このように美容医療での合併症を相談できる場所がなかなかないですよね…

濱元誠栄院長

なので、当院で始めてみました!

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濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。銀座みやこクリニックを2018年にオープン。がん治療を行うかたわら、趣味のアンチエイジングが高じて美容皮膚科もオープン。順天堂医院の形成外科の教授や専門医の先生方とタッグを組みながら美容について日々情報収集を行っています。

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