【末期でも諦めない】標準治療を拒否してがん難民となった乳がん患者を救った病院

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

ある乳がん患者さんのお話です(背景は少し変えてあります)。

しこりを触知し、生検で乳がんと診断されたものの手術を拒否し、代替療法のSクリニックを受診。

1年以上Sクリニックに通院し、サプリメントを処方されるなどしていたが、痛みと呼吸苦が出てきて明らかに具合が悪くなってきたそうです。

Sクリニックの医師は、「がんは良くなっているはずだ。これは好転反応だ。」と言い、患者さんもそれを信じていました。

しかし、あまりに痛みがひどいため、よそでCTを撮ると、多発骨転移と多発肺転移、多発肝転移が見られ、しかも骨転移は神経に浸潤していました。

状況が非常に悪化していることで、Sクリニックを止め、当院をセカンド・オピニオンで受診。

血液検査をしてみると、腫瘍による肝機能障害と腎機能障害、高尿酸血症、白血球増多など、末期がんにみられるようなデータになっていました。

当院を受診するのと同時期にがん専門病院も受診されていましたが、あまりの血液データの悪さに、「緩和ケア」を勧められたそうです。

血液検査のデータは確かにすごく悪くて、それだけ見ると、寝たきりもしくは車イスでもおかしくないような状態を想像します。

でも、痛み以外は元気で食事も普通に摂られていました。

この多発転移の状況を改善させるためには抗がん剤治療しかないけど、、、こんなにもデータが悪いので、はたして抗がん剤治療はできるのだろうか…?

患者さんに治療の意思を確認すると、「この痛みをとるため。生きるためなら何でもする。」というので、困った時の杏雲堂病院を紹介しました。

杏雲堂病院は、緩和ケア科に素晴らしい先生が多く、また、緩和ケア科の先生のほとんどが腫瘍内科の専門医という特徴があります。

抗がん剤にも緩和ケアにも詳しい先生にこの患者さんの状態を診てもらい、「抗がん剤ができるのか」「やっぱり緩和ケアだけが良いのか」判断をしてもらおうと考えました。

で、どうなったかと言うと、、、

抗がん剤治療を行うことになりました!

血液データの悪さに反して元気そうだったというのが決め手だったようです。

抗がん剤治療で命を縮めてしまう可能が通常よりはるかに高いが、はじめての抗がん剤なので効く可能性が高いと説明され、ご本人も納得されました。

急変する可能性もあるので入院しながら、通常の半分以下の量で抗がん剤治療を開始し、副作用も急変も何事も起こっていません。

痛みもだいぶマシになったようで、元気に外来に来られました。

私自身、昔から抗がん剤って全量じゃなくても良いと思っているので、特に状態が悪い人は減量した方が良いと考えています。

過去のブログも参照 

 ↓↓

抗がん剤の量を患者と相談して決める

杏雲堂病院の先生は、データではなく患者さん自身を診て、しかも状態に合わせて抗がん剤の投与量もアレンジされていました。

この患者さんは、杏雲堂病院以外だったら「治りたいけどどこも治療してくれない」という状況に陥り、がん難民になって最期を迎えていたと思います。

それがこんなに元気になって、、、涙

標準治療は”並”じゃなくて”最高”の治療だとアピールばかりして、標準治療にガチガチにとらわれ、患者を診ずに決められた治療しかできない医師が多い中、杏雲堂病院の先生は本当に素晴らしいを思います!

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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