授乳中のしこりは乳がんの発生サイン?心配なあなたへ(99%は良性)

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濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

今回は、授乳中のお母さんからよくいただくご相談についてお話しします。

授乳中にふと胸に触れたとき、覚えのない「しこり」を見つけてドキッとしたことはありませんか?

「もしかして乳がんかも…」と一人で不安を抱えているお母さんは少なくありません。

今日は、そんな授乳中のしこりに対する不安を少しでも解消できるよう、医学的な視点からわかりやすく解説します。


目次

「しこりが急に増えた…」あるお母さんからのご相談

先日、このようなご相談がありました。

「産後1ヶ月の頃、胸にしこりがあり『乳瘤(にゅうりゅう)』と診断されました。でも最近、反対側の胸にも3つの新しいしこりを見つけたんです。 痛みはありませんが、短期間で増えているので、がんが悪化しているのではないかと怖くて…」

しこりが増えると、どうしても悪い想像をしてしまいますよね。

結論から申し上げますと、そのしこりは99%良性です。

おそらく最初の診断通り、ミルクが溜まってできた袋である「乳瘤(にゅうりゅう)」の可能性が極めて高いと考えられます。

もちろん、診察をせずに断言はできませんが、私の経験上、ほぼ間違いなく心配いりません。

そう考える明確な理由が2つあります。

私が「心配ない」と考える2つの理由

1. 現れ方の特徴

わずか2ヶ月の間に、がんが左右の胸にあちこち多発して急激に現れることは、医学的に非常に稀です。

一方で、授乳中にミルクが溜まる「乳瘤」が左右に多発することは、ごく普通によくある現象だからです。

2. 年齢的なデータ

2021年の統計では、乳がんの全罹患者約98万人のうち、20代前半の女性はわずか34人。

割合にするとたったの0.03%です。

「乳がんは若い人に多い」というイメージがあるかもしれませんが、20代前半での発症は極めて稀なケースなのです。

乳瘤(にゅうりゅう)とどう付き合う?

では、できてしまった乳瘤はどうすればよいのでしょうか。

  • 自然に任せる:授乳を続けているうちに小さくなったり、消えたりすることがほとんどです。
  • マッサージ:気になるときは助産師さんに相談して、乳房マッサージでミルクを排出してもらうのも良いでしょう。
  • 病院での処置:大きくなりすぎた場合は、病院で注射針を使って中身を吸い取ることも可能です。

何より大切なのはメンタルケアです。

不安は母乳の出にも影響してしまいます。「大丈夫」と自分を安心させてあげてくださいね。

ただし、こんな時は受診を

基本的には心配ないことが多いですが、単なるミルクの詰まりではなく、治療が必要なケースも稀にあります。

  • 化膿性乳腺炎(かのうせいにゅうせんえん)
    • 38度以上の高熱、ズキズキとした激痛、皮膚の赤みや腫れがある場合。細菌感染による炎症なので、抗生剤などの処置が必要です。
  • 肉芽腫性乳腺炎(にくげしゅせいにゅうせんえん)
    • 硬いしこりが多発し、皮膚に潰瘍ができることがあります。がんと見間違われやすいため、検査が必要になる場合があります。

最後に

授乳中のしこりは、かなりの確率で良性です。

短期間で多発することもありますが、過度な心配はいりません。 ただし、熱・痛み・皮膚の変化や腫れがある場合は、迷わずお近くの病院を受診してください。

自己判断は禁物です。

濱元誠栄院長

「銀座みやこクリニック」では、がんの専門家がじっくり答えるセカンド・オピニオンを受け付けております。

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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