CBDとは
CBDとは「Cannabidiol(カンナビジオール)」の略で、大麻に含まれる成分です。 厳密には大麻草の成熟した茎や種子から抽出される成分を指します。
大麻草にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)の2大成分があります。そのうちCBDは向精神作用を持たない上に、様々な治療効果を示すということで非常に注目されています。
CBDには>①抗炎症作用>②鎮痛作用>③抗不安作用>⑤抗てんかん作用>⑤抗がん作用>⑥制吐作用など様々な作用があり、病気の予防や治療の有用性について研究が進められています。
その中でも最も効果が期待されているのは抗てんかん作用で、海外では難治性のてんかんの治療薬として認可されています。
またWHO(世界保健機構)はCBDに関して危険性の見直しを行い、乱用や依存性がなく安全であること、医療的に有効な成分であると勧告しています。
世界では数多くのCBD製品が販売されており、成分や投与方法など、様々な種類があります
成分
① アイソレートCBD成分のみが含まれているもの
② ブロードスペクトラムTHC以外のいくつかの大麻草由来成分が含まれているもの
③ フルスペクトラム大麻草の全成分が含まれているもの。THCを含むので、日本では違法となる。
投与方法
① 舌下
字のごとく舌の下に投与し舌下の粘膜血管から体内に入れる方法。吸収率が高く効果が出るのも早い。
② 吸入
熱で蒸気化し肺の血管から吸収させる方法。効果が出るまでの時間が最も早いが、持続時間は短い。
③ 経皮軟膏やクリーム、スプレーなどで皮膚から吸収させる方法
基本的には局所のみに作用するので全身的な反応は少ない。疼痛や神経障害(しびれなど)、皮膚炎、ニキビなどの治療目的で使用される。
④ 経口サプリメントや食品、飲料などで腸から吸収させる方法
吸収率が6-15%と低く効果が出るまでに時間がかかるが、持続時間は比較的長い。
当院ではCBDオイルとCBDバーム、CBDリップの3種類のCBD製品を扱っています。全てアイソレートの原料を使用し、輸入後に国内で再チェックをした上でTHCが含まれていないことを確認しています。
また製品は全て国内で加工・製造(CBDオイルは院内で調合)しています。市販されているCBD製品は主に海外製で、一部の製品ではTHCの検出や不適切なCBD濃度といった問題が生じています。国内でも成分分析を行い、国内で製造された、本当に安心できる安全なCBD製品のみを採用しています。
またCBD製品は誤った方法で投与すると効果が激減したり副作用が生じたりすることがありますので、初めて使用する際には医師の指導のもとで行うことを勧めています。
*参考論文
「臨床の場でカンナビジオール(CBD)をいかに用いるか」
CBDオイル10ml 10~30%
10% 8,800円 20% 16,500円 30% 22,000円 ★すべて税込み
スイス産の原料を輸入し、院内で調剤しております。CBDオイルはサプリメントにあたるため、医師の指導の下、適応外の使用法として治療に用いています。
様々な疾患に使用可能で、症例によって濃度を使い分けます。初回は必ず診察(オンライン可)した上での処方となります。
初診料5,500円がかかります。
ブロードCBDバーム
0.3% 20g 5,500円(税込み)
株式会社エミープラス( https://emiplus.co.jp/ )が、医療機関向けに販売している化粧品です。医師の指導の下、適応外の使用法として治療に用いています。
様々な皮膚疾患や筋・神経疾患によるしびれや疼痛に対して使用します。ワセリンとCBDのみで作られており、添加物や保存料は一切使用しておりません。初回は必ず診察(オンライン可)した上での処方となります。
初診料5,500円がかかります。
スティック型CBDクリーム
4,180円(税込み)
株式会社アーダブレーン( https://www.ardorbrain.co.jp/ )が販売している化粧品です。医師の指導の下、適応外の使用法として治療に用いています。
低濃度のCBDを配合し、肌を整える効果と肌や唇、爪などの保湿効果が期待できます。
考えられる副作用
安全性の高いCBDですが副作用が起こることがあります。最も多いものは眠気で、その他に喉が渇く、立ちくらみ、軟便などがあります。薬と相互作用を起こすことがありますので必ず医師と相談の上で使用していただきます。