腹水ろ過濃縮再静注法(CART)

CARTとは、腹水症(胸水症を含む)患者の腹水(又は胸水)を採取し、それを濾過、濃縮して、患者に再静注する治療法です。

<CARTの特徴>
・腹水貯留による膨満感など苦痛を軽減する
・胃への圧迫が軽減し、食欲が改善する
・下肢の血流が改善し、むくみが軽減する
・腹水中に逃げたタンパク質を血液中に戻す
・腹水中のがん細胞などをろ過フィルターで除去する
・自己の腹水なので感染症などの心配がない

当院では落差式でろ過を行います。

<機械式と比べた落差式のメリット>
・ローラーポンプを使わないので、圧挫によるがん細胞の破壊がない
・吸引圧がかからないので、腹水中の白血球が破壊されない
・体内に戻した際のトラブルが少ない。
(破壊されたがん細胞や白血球から生じた炎症性物質などは、ろ過フィルターを通り抜け、体内に戻した時に発熱やショックの原因となる)

<CARTのスケジュール>
1日目 (午前)腹水採取 2㍑/時間
   (午後)ろ過・濃縮 所要時間:3-6時間
2日目(午前)濃縮した腹水を1-2時間かけて点滴

*入院施設がないので、一旦帰宅するか近くのホテルで1泊してもらいます。