
ビフィズス菌を使ってがんを攻撃!?


こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。
こんなニュースがありました。
これまでにない新しい作用機序で、面白い研究だと思います。
Yahoo!ニュースだと詳細が分からないと思いますが、簡単に説明します。
WT1ペプチドというがん抗原を発現させたビフィズス菌を服用する
↓
腸壁に存在するM細胞を通じて樹状細胞にがん抗原を樹状細胞に伝える
↓
樹状細胞がキラーT細胞に抗原を伝え、キラーT細胞が活性化する
↓
活性化したキラーT細胞ががんを攻撃する
というような感じです。
WT1や樹状細胞についてはこちらの動画を参照に
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膀胱がんの医師主導臨床試験では、以下のように結果になっています。
標準治療が終了した膀胱がん
患者12人を低用量と高用量の2グループに分け、4週間で20回投与した。
その結果、投与量に関係なく6人でがんの増殖が遅くなった。
また、治験終了後、7人に免疫チェックポイント阻害薬与したところ、3人でがんが小さくなり、うち1人はがんが確認できない完全奏功の状態になった。
動物実験では、免疫チェックポイント阻害薬との併用で、効果が出たようです。
WT1搭載ビフィズス菌(B440)は、従来の薬剤よりも非常に安価で、大量生産可能なので、実用化されると経済的にも非常に助かります。
当院で行っている6種複合免疫療法も、培養の段階で樹状細胞にWT1ペプチド+αを感作させていますが、こんなに簡単にできるのであれば、自由診療の免疫療法は不要かもしれません。
今後研究が進むみ、早く実用化されることを願っています。
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