ビフィズス菌を使ってがんを攻撃!?

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

こんなニュースがありました。

ビフィズス菌を使ってがんに攻撃…神戸大が経口ワクチンを開発

これまでにない新しい作用機序で、面白い研究だと思います。

Yahoo!ニュースだと詳細が分からないと思いますが、簡単に説明します。

WT1ペプチドというがん抗原を発現させたビフィズス菌を服用する

 ↓

腸壁に存在するM細胞を通じて樹状細胞にがん抗原を樹状細胞に伝える

 ↓

樹状細胞がキラーT細胞に抗原を伝え、キラーT細胞が活性化する

 ↓ 

活性化したキラーT細胞ががんを攻撃する

というような感じです。

WT1や樹状細胞についてはこちらの動画を参照に

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最新がん免疫療法は効く?費用、デメリット、副作用をわかりやすく解説! https://youtu.be/U4QsOvItbnw?si=3CqGMnJ0YqSP80j6 こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。 今回は「ゼロからわかるがん免疫療法」というテーマでお話させ...

膀胱がんの医師主導臨床試験では、以下のように結果になっています。

標準治療が終了した膀胱がん

患者12人を低用量と高用量の2グループに分け、4週間で20回投与した。

その結果、投与量に関係なく6人でがんの増殖が遅くなった。

また、治験終了後、7人に免疫チェックポイント阻害薬与したところ、3人でがんが小さくなり、うち1人はがんが確認できない完全奏功の状態になった。

動物実験では、免疫チェックポイント阻害薬との併用で、効果が出たようです。

WT1搭載ビフィズス菌(B440)は、従来の薬剤よりも非常に安価で、大量生産可能なので、実用化されると経済的にも非常に助かります。

当院で行っている6種複合免疫療法も、培養の段階で樹状細胞にWT1ペプチド+αを感作させていますが、こんなに簡単にできるのであれば、自由診療の免疫療法は不要かもしれません。

今後研究が進むみ、早く実用化されることを願っています。

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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