BRAF陽性がんには高濃度ビタミンC点滴が有効!?

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

自由診療で良く行われている高濃度ビタミンC点滴

当院でも、がんの患者さんを中心に12.5~75gまで行っています

保険診療の先生方は「あんなの効かないよ」「お金の無駄」とかいろいろ言いますけど、いろいろと研究が進んできています

以前ブログにまとめた記事

2022年 高濃度ビタミンC点滴の記事のまとめ

高濃度ビタミンC点滴の最新のエビデンス

今回ご紹介する臨床試験

転移性大腸癌または胃癌患者における高用量アスコルビン酸とmFOLFOX6またはFOLFIRIの併用療法の第I相試験

大腸がん/胃がんで化学療法+高濃度ビタミンC点滴の効果をみる臨床試験です

腫瘍縮小割合を見ると、KRAS変異やBRAF変異がある症例では、腫瘍縮小割合が高いことが分かります(BRAF変異は全例2/2で30%以上縮小しています

実際、KRASもしくはBRAF変異のあるがん細胞にはビタミンCが効きやすいということが基礎研究や動物実験で分かっています

KRAS変異が多く見られるのは、膵臓がん(>95%)、大腸がん(約50%)、非小細胞肺がん(約10%)、多発性骨髄腫、子宮体がんなどです

BRAF変異が多く見られるのは、メラノーマ(悪性黒色腫)(約60%)、甲状腺がん、大腸がん(8%)、非小細胞肺がん(2%)などです

これらのがんで、KRAS/BRAF変異が見つかった患者さんでは高濃度ビタミンC点滴が抗がん剤治療の効果を増強する可能性があります

先ほど紹介した臨床試験は、抗がん剤投与の1~3日目まで3日連続の投与でした

というのも、先の臨床試験で高濃度ビタミンCの血中濃度を調べると、点滴3時間後にピークに達し、9時間後には血中濃度はゼロになります

つまりは半日も持たないということです

ですから、抗がん剤投与中の3日目まで毎日投与されていました

この投与方法を実際に行うには難しく(ポートが使われているし)、抗がん剤投与期間の週2日くらいが現実的かなと思います

当院のBRAF陽性の大腸がん患者さんで、三次治療まで行って、主治医が「BRAF陽性だからやっぱり予後が悪い、抗がん剤も効かないし」と匙を投げていた方がいますが、高濃度ビタミンC点滴を始めてからがんによるお腹の痛みが軽減し、腫瘍マーカーも下がってきました

高濃度ビタミンC点滴だけでなく抗がん剤治療も併用しているとは言え、さすがに三次治療で効果がでているので、高濃度ビタミンC点滴の効果が大きくプラスされているのだと思います

アンチ自由診療の医師は絶対に信じませんが、免疫療法ほど高額でもないし、副作用軽減などの効果もあるので試してみる価値はありますよね

BRAF陽性だから無理!

とはなから戦いを諦めている医師に、文句を言う資格はありません

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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