
【生存率UP】限局型小細胞肺がんの放射線量は45Gyで良いのか?


こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。
限局型小細胞肺がんでは、手術もしくは化学放射線治療が行われます。
詳しくは過去ブログで。
あわせて読みたい




【2025年度版】肺がん治療全解説!治療や新薬、喫煙との関係とは?
【YouTube動画でご覧になりたい方はこちら】 https://youtu.be/1BNLUFrgsRQ?si=HSGHmd8_QozGUZpt こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。 今回は肺がん治療...


ガイドラインでは、化学放射線治療の際の放射線量は45Gy(グレイ)/30回(加速過分割照射:1日2回照射)がレジメンとなっています。


今回発表された臨床試験では、45Gy/30回よりも60Gy/40回の方が生存期間を延長させるという結果でした。
日本がん対策図鑑




【限局型小細胞肺がん:化学放射線療法(OS)】「放射線治療(60Gy)+化学療法」vs「放射線治療(45Gy)+...
限局型小細胞肺がんと診断された人が化学放射線療法を考える場合、線量を「60Gy 40分割」を選択することで「45Gy 30分割」を選択した場合を上回る生存期間が期待できる。


今までの標準であった、PE(シスプラチン+エトポシド)+45Gy/30回同時治療の放射線量が、今後60Gy/40回に変わっていくと思います。
実は、日本でも放射線量を増やして無増悪生存期間を延長させたという報告がありました。
広島市民病院の放射線科の松浦先生の講演を参照にしました。
*画像をクリニックすると、サイトに飛びます。
講演の中で54Gyに増やした際の成績です。




生存率では有意差は出ていませんが、54Gyの方が生存率が高くなる傾向があります。無増悪生存期間は明らかに54Gyの方が有意さをもって高くなっています。
限局型小細胞肺がんは、2025年3月にイミフィンジの維持療法が承認されました。
あわせて読みたい




【イミフィンジ】限局型小細胞肺がんに新薬が登場!
こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。 以前のブログで紹介した、小細胞肺がんの新しい治療が2025年3月に承認されました! ブログはコチラ https://gmcl.jp...
今後、放射線量を増やすことで、ますます生存期間が延びる可能性があります。
限局型小細胞肺がんの5年生存率は、ステージ1で38%、ステージ2で26%、ステージ3で16%と、かなり厳しい状況です。


放射線量の増加やイミフィンジなどの免疫チェックポイント阻害薬で、将来的にはもっと生存率が上がっていくと思います!
コメント