
卵巣明細胞がんで、免疫療法がめちゃくちゃ効く!!


こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。
Yahoo!ニュースの記事より
9月は卵巣がん啓発月間 研究により新たな治療が登場しています
もうすぐ9月も終わろうとしていますが、9月は卵巣がん啓発月間だったみたいです。
ぜんぜん卵巣がんのこと触れてなかったな、、、
と最後に卵巣がんの記事を取り上げてみました。
記事の中にあったのが、
米国ではまれな明細胞卵巣がんですが、MDアンダーソンがんセンターの共同研究チームが今年7月、ネイチャー誌に「明細胞卵巣がんで、腫瘍にPPP2R1A変異を持つ患者は免疫療法薬の治療後、5年以上(全生存期間中央値66.9カ月)と長期に生存した」という研究結果を発表しました。
矢野医師によれば、このPPP2R1A遺伝子変異は婦人科のがんで比較的多く、明細胞卵巣がんの10%、漿液性子宮体がんの40%にみられるそう。「がん遺伝子パネル検査を行えば時折検出されるPPP2R1A変異ですが、これまでは治療決定に影響しない、言わば『はずれ』の遺伝子変異として扱われていました。それが免疫チェックポイント阻害剤の重要な奏効因子、つまり『当たり』であることが発見できたのです」
この記事にあった論文がこちら
Genetic mutation predicts survival after immunotherapy for ovarian cancer
論文中のPP2R1A遺伝子の有無で比較した生存期間のグラフがこちらです。


生存期間中央値を比べると
赤のPPP2R1A変異あり 66.9か月!
青のPPP2R1A変異なし 9.2か月
圧倒的な差が見られています。
日本人に多い卵巣明細胞がんで見られるPPP2R1A遺伝子なのに、日本が全然研究せず、明細胞がんの少ないアメリカから発表されたというのが、何とも残念な結果です。
卵巣明細胞がんでPPP2R1A遺伝子変異があれば免疫チェックポイント阻害薬がすごく効く
という情報があっても、日本ではPPP2R1A遺伝子を調べる遺伝子パネル検査まで行える/行ってもらえる患者さんが少ないという現状があります。
卵巣がんで「あなたは明細胞がんだから抗がん剤も効かないし、やれることはない」という言い方をされた患者さんは少なくありません。
でもこれだけ免疫チェックポイント阻害薬が効くことが分かれば、希望になると思うんです。
主治医が遺伝子パネル検査をしてくれないという患者さんがいたら、当院で行うのも手だと思います。
最近導入したAlphaliquidというパネル検査でも調べることができます。


PPP2R1A遺伝子変異が多く見られる
・卵巣がんの明細胞がん
・子宮体がんの漿液性がん
上記の方向けに、今年の12月まで
定価44万円→33万円(税込み)で提供します。
検査方法:10ml採血
結果までの期間:約2週間
個人的興味もあり、多くの方に受けて欲しくて、遺伝子パネル検査にしては破格の値段にしてみました。
PPP2R1A遺伝子変異があったからと言って、現段階では免疫チェックポイント阻害薬は保険適応となりませんが、自費の免疫療法も効くかもしません。
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