子宮を切除することなく子宮頸がんを治す!

こんなニュースがありました。

子宮を摘出せずに子宮頸がんを治す 新たな治療法の開発へ 岡山大学

元となった発表はコチラ

子宮を切除することなく子宮頸がんを治す取り組み~治療終了後の妊娠が可能に~

子宮頸がんは、好発年齢が25-44歳と、妊娠出産を迎える世代に最も多く見られるがんです。

今のガイドラインでは、ステージ1のうちのごく早期で円錐切除が行われる以外は、子宮全摘術が行われます。

妊娠を希望された場合には子宮頸部のみを切除する手術が行われることがあります。

しかし、この手術だと、妊娠率が20%、早流産率が50%という問題があり、妊娠出産の確率を上げる方法がないかと試みられています。

そこで考えられたのが、今回の方法です。

まずは、強力な抗がん剤治療である dose dense TC療法を行い、縮小したら子宮頸部円錐切除術を行います。(円錐切除術では開腹はしません)

もし、病理でも2㎝以下だったら、腹腔鏡でリンパ節郭清を行い、リンパ節転移がなければ経過観察となります。

円錐切除術でも早産などのリスクは若干上昇しますが、妊娠率は40%近く、また、流早産率は20%程度と一般の妊婦さんとほぼ一緒です。

ちなみに、ddTC療法では約2割の患者さんが抗がん剤の影響で無排卵状態になるため、卵子凍結や受精卵凍結を行うようです。

妊娠希望のある子宮頸がん患者さんに妊娠・出産を経験して欲しいとの思いが、この研究につながっています。

ぜひとも良い結果を残して欲しいと思います。

子宮頸がんの治療については、こちらのブログ・You tube動画を参考にしました。

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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