
【抗がん剤の副作用】手足の冷却は効果ない?!

抗がん剤治療には様々な副作用が付いてきますが、その中でも生活の質を大きく下げ、かつ長期化する副作用があります。
それが手足のしびれ(末梢神経障害)です。
当院では、漢方薬やCBDなどでしびれ対策を行っています。
過去ブログも参照
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ご自身でできる対策として、抗がん剤投与中の手足を冷却があります。
これは
しびれが出やすい手足を冷やす
↓
手足の血流が低下
↓
手足にいく抗がん剤の量が減る
↓
末梢神経障害が起こりにくくなる
という理論です。
日本がん対策図鑑


【乳がん:末梢神経障害予防】「冷却グローブ+パクリタキセル」vs「パクリタキセル」 | 日本がん対策図鑑
乳がん治療のために「パクリタキセル」を投与する人は、点滴中の「冷却グローブ・ブーツ」着用を選択することで、しびれの発現率の低下が期待できる。

冷却に用いるグローブ&ソックスは、通販サイトで購入することができます。
また、冷却には爪の変形を予防する効果もあります。
表題の件に戻ります。
今年行われたASCO(米国臨床腫瘍学会)で、日本からこんな発表がありました。
周術期weekly PTX療法中の乳癌患者に対する13℃の四肢冷却療法、25℃に比べて末梢神経障害の患者報告アウトカム改善を認めず【ASCO 2025】
手足の冷却装置を13℃にした場合と25℃の場合を比較するというものです。
13℃の方が予防すると予想していたのですが25℃でも有意差はなかったという予想を大きく外れた結果でした。
これは13℃で予防効果が無かったというのではく、25℃の冷却でも予防効果があるということなのかもしれません。
その検証は今後行われると思いますので、また分かり次第ブログに書きます。
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