がんが再発するきっかけは? 何年再発しなければ安心して良いのか?
こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。
最近、有名人の方のがんの再発が立て続けに報道されました
膵臓がんで手術したサニージャーニーのみずきさん
すい臓がん「ステージ4」ユーチューバー、がんが再発したと報告「命を諦めたくないので…」
鎖骨上リンパ節1つだけみたいなので、何とかなりそうな気もします
高須先生は、もう再発のプロみたいな感じ、、、
がん再発の高須院長、1億6000万円の新治療機器を公開 抗がん剤に堪えられず…自身の体で「治験」
森永卓郎さんもおそらく再発(というより再燃)かなと思います
【がん闘病】 森永卓郎さん 「腫瘍マーカーが、爆上がりしてる」 現況明かす 「CA19-9」が「何ヶ月か前のね、20、30倍に」「『がん』の方は、小康状態」
原発不明がんに対するオプジーボ治療の奏功期間が10-12か月くらいなので、そろそろ効かなくなってもおかしくはない頃です
NivoCUP試験(Phase2)の結果より
がんが再発するきっかけについては、まだまだ分かっていないことが多いです
乳がんのように早期から転移し、それが何十年か経ってから再発することもあります
過去ブログでも解説しました
ただ、「何年再発しなければ安心して良いのか?」「いつごろ再発するのか?」という問いには、ある程度答えが出ています
よく言われるのが、5年再発しなければ大丈夫というものです
果たしてそれは本当なのか?
古い記事ですが、日経の記事を参照にお話ししていきます
まず、胃がんを見てみます
5年生存率と10年生存率はほぼ同じです
つまり、5年を過ぎたらもう再発の心配をしなくても良いということになります
次に、大腸がんを見てみます
こちらも、5年生存率と10年生存率がほぼ同じなので、5年を過ぎれば大丈夫と言って良いと思います
一方、乳がんの生存率はこんな感じです
5年を過ぎても緩やかに生存率が下がり続けています
5年生存率と10年生存率も1割近い差があります
これはつまり、乳がんに関しては5年を過ぎても再発の心配があるということです
肺がんを見てみると
5年を過ぎても徐々に低下しているので、肺がんは、5年を過ぎても安心ではないと言えます
ただ、そもそも5年目までの生存率が下がり方が急なので、5年を過ぎれば少しだけ安心とも言えるかもしれません
最後に肝臓がんを見てみると、、、
なかなか、強烈な低下具合です、、、汗
肝臓がんはベースに肝硬変などの非可逆的な肝臓の異常があり、新たな肝臓がんができやすい土壌があるため、非常に再発しやすいです
なかなか厄介ながんです
がんの王様と呼ばれる膵臓がんはどうかと言うと、5年生存率が10%ちょっとで10年生存率が6%くらいなので、元々が悪すぎて比較が難しいです
乳がんや肝臓がん、肺がんなど、5年を過ぎても再発しやすいがんを除いては、5年再発しなければ概ね大丈夫だと思って良いです
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