「がん難民」はなぜ生まれる?現代がん医療の限界と解決法

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濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

今回は「がん難民を作り出す現代の医療システム」について解説します。

目次

なぜ主治医が「冷たい」と感じてしまうのか?

「ステージ4です。根治することはありません」
「治療法がなくなったので、あとは緩和ケアへ…」

診察室でこのように告げられたとき、あまりの忙しそうな雰囲気に質問もできず、話が打ち切られたように感じてしまうことはありませんか?

こうしたコミュニケーションのすれ違いから、答えを探してさまよい始める「がん難民」と呼ばれる方々が増えています。

患者さんは「先生が話を聞いてくれない」「見捨てられた」と感じてしまいますが、実は現場の医師も「もっと詳しく話したい」「生活の相談に乗りたい」と願っています。

しかし、1日に30人〜60人を診察しなければならない「3分診療」の現実や、病棟・救急への対応、膨大な書類作成などに追われ、医師を縛る過酷な時間の制約があるのが実情です。

決して医師が冷たいわけではなく、ただ立ち止まれないほどシステムに余裕がないのです。

標準治療以外の話が出ない理由

また、医師が標準治療以外の話をあまりしないことにも理由があります。

ガイドラインから外れる治療には大きな責任問題や訴訟のリスクが伴い、保険診療の制約もあるため、医師個人がそれを背負うことは容易ではありません。

現代のがん医療はガイドラインが整備されたことで治療の精度が飛躍的に上がりましたが、その代償として「患者さん個別の深い相談に応じる時間」が消えてしまいました。

治療法そのものはどんどん良くなっているのに、患者さんは置いていかれ、医療を受けているのに孤独を感じてしまうという「現代医療の矛盾」がここにあります。

「治療の外側」にある疑問はどうすればいい?

「どう生活すれば良いのか?」
「仕事をどう続けるか?」
「体力をどう保つか?」

こうした生活に直結する空白に、現在の医師はなかなか答えられません。

実は、病院に設置されている「がん相談支援センター」で相談することもできるのですが、その存在があまり知られていないという問題もあります。

この忙しすぎる構造の中で、医師自身も患者さんと向き合う時間が取れず、燃え尽きてしまうという「共倒れ」の状況が起きてしまっているのです。

迷いを断つための「役割分担」

では、どうすれば良いのでしょうか?

診察室での数分間で、あなたの生活のすべてを支えることは不可能です。

大切なのは「医療にすべてを期待しないこと」です。

  • 医師の役割:がんを叩くための「医学的介入」
  • ご自身の役割:動ける体を作るための「生活設計」(食事、睡眠、メンタルケアなど)

治療はあくまで手段であり、「何のために生き、どうありたいか」という人生の設計図は、自分自身で決める領域なのです。

「治療は医師に任せ、生活は自分で設計する」という境界線を引くことで、孤独を減らし、あなたらしい毎日を取り戻すことができるはずです。

濱元誠栄院長

「銀座みやこクリニック」では、がんの専門家がじっくり答えるセカンド・オピニオンを受け付けております。

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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