【ドスタルリマブ】免疫チェックポイント阻害薬でがんが消えた!?

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

ものすごい臨床試験が発表されました!

以前、アメーバブログで紹介した免疫チェックポイント阻害薬ドスタルリマブ。

dMMR(ミスマッチ修復欠損)直腸がんの術前治療で、100%という驚異の完全奏効率を示しました。

今回の臨床試験の結果はSNSで知りました。

ステージ1-3のdMMR腫瘍で、術前にドスタルリマブを投与したところ各腫瘍の完全奏効率は

直腸がん 100%

尿路上皮がん 100%

肝胆膵がん 100%

結腸がん 82%

胃がん 57%

という結果でした。

直腸がん、尿路上皮がん(尿管がん、膀胱がん)と肝胆膵がん(詳細不明)で全例で完全奏功が得られるというものすごい結果でした。

完全奏功が得られた84名のうち、2名だけが手術を受け、その他は手術は行わずに経過観察しています。

尿路上皮がんは片腎や膀胱摘出など、生活の質を大きく下げる手術が必要となりますが、ドスタルリマブの完全奏功によって手術を回避できる可能性があります。

完全奏功が得られた、84名のうち再発したのは5名だけで、内訳は直腸がん2名(49名中)、胃がん2名(14名中)、胆管がん1名(?名中)でした。

直腸・結腸、尿路上皮、肝胆膵、胃の早期dMMRがんに、ドスタルリマブがこれほど効くことが分かれば、最初の診断時にdMMRを調べる時代が来るかもしません。

ステージ4になるとdMMRの頻度が下がるため、ステージ1-3の早期がんでの検査と治療が勧められます。

日本では大腸がん以外は、ステージ4かつ標準治療が終了(見込み)した段階で初めて遺伝子パネル検査を行い、dMMRかどうかを知ることになります。

それだと遅すぎるのです。

海外のように、診断時に遺伝子異常を網羅して個別化医療を進めて欲しいのですが、、、今の日本の医療費問題の中では難しいかな、、、

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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