BRAF陽性大腸がんの新治療法

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

抗がん剤が効きにくく、予後が悪いとされているBRAF遺伝子変異のある大腸がん

その治療法は過去ブログでも紹介しました

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FOLFOX/FOLFIRIの一・二次化学療法終了後、もしくは一次治療終了後に

ビラフトビ+アービタックス±メクトビ療法

が行われます

このビラフトビ+アービタックスを一次治療から使う臨床試験が行われました

その結果はこちら

日本がん対策図鑑
【BRAF陽性大腸がん:一次治療(OS)】「ビラフトビ+アービタックス+FOLFOX」vs「FOLFOX」 | 日本がん対... 遠隔転移を有するBRAFV600E遺伝子変異陽性の大腸がんと診断された人が初めての治療を考える場合、「FOLFOX+ビラフトビ+アービタックス」治療を選択することで「FOLFOX(...

生存期間がかなり延長し、生存期間中央値にまだ届いていません

しかも、奏効率は60%とかなり高いです

論文を見ると

Encorafenib, cetuximab and chemotherapy in BRAF-mutant colorectal cancer: a randomized phase 3 trial

青色のビラフトビ+アービタックス+FOLFOXの方が、灰色の従来の化学療法よりも生存期間が延長しているのが分かります(縦軸は生存割合、横軸は生存期間)

一次治療でビラフトビ+メクトビ+アービタックスを投与した場合と比べると、はるかに生存期間が延長することが分かります

日本がん対策図鑑
【BRAF陽性大腸がん:一次治療(ORR)】「ビラフトビ+メクトビ+アービタックス」 | 日本がん対策図鑑 BRAFV600E変異陽性の大腸がんと診断された95名が初めての治療として「ビラフトビ+メクトビ+アービタックス」治療を受けた結果、47.4%の人が治療に奏効した。

また、二次治療で用いた場合と比べても、大きな差があります

日本がん対策図鑑
【BRAF陽性大腸がん:二次治療(OS)】「ビラフトビ+アービタックス」vs「FOLFIRI+アービタックス」 | 日... BRAFV600E陽性大腸がんと診断され、1または2ラインの治療歴がある人が次の治療を考える場合、「ビラフトビ+アービタックス」治療を選択することで、「FOLFIRI+アービタッ...

日本も参加した第3相試験の結果なので、今後一次治療として承認されてくると思います

予後が悪い悪いと言われるBRAF陽性大腸がんで、大きな変革が起きそうです

BRAF陽性大腸がんには、高濃度ビタミンC点滴もおすすめです

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濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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