BRAF陽性がんには高濃度ビタミンC点滴が有効!?
こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。
自由診療で良く行われている高濃度ビタミンC点滴
当院でも、がんの患者さんを中心に12.5~75gまで行っています
保険診療の先生方は「あんなの効かないよ」「お金の無駄」とかいろいろ言いますけど、いろいろと研究が進んできています
以前ブログにまとめた記事
今回ご紹介する臨床試験
転移性大腸癌または胃癌患者における高用量アスコルビン酸とmFOLFOX6またはFOLFIRIの併用療法の第I相試験
大腸がん/胃がんで化学療法+高濃度ビタミンC点滴の効果をみる臨床試験です
腫瘍縮小割合を見ると、KRAS変異やBRAF変異がある症例では、腫瘍縮小割合が高いことが分かります(BRAF変異は全例2/2で30%以上縮小しています)
実際、KRASもしくはBRAF変異のあるがん細胞にはビタミンCが効きやすいということが基礎研究や動物実験で分かっています
KRAS変異が多く見られるのは、膵臓がん(>95%)、大腸がん(約50%)、非小細胞肺がん(約10%)、多発性骨髄腫、子宮体がんなどです
BRAF変異が多く見られるのは、メラノーマ(悪性黒色腫)(約60%)、甲状腺がん、大腸がん(8%)、非小細胞肺がん(2%)などです
これらのがんで、KRAS/BRAF変異が見つかった患者さんでは高濃度ビタミンC点滴が抗がん剤治療の効果を増強する可能性があります
先ほど紹介した臨床試験は、抗がん剤投与の1~3日目まで3日連続の投与でした
というのも、先の臨床試験で高濃度ビタミンCの血中濃度を調べると、点滴3時間後にピークに達し、9時間後には血中濃度はゼロになります
つまりは半日も持たないということです
ですから、抗がん剤投与中の3日目まで毎日投与されていました
この投与方法を実際に行うには難しく(ポートが使われているし)、抗がん剤投与期間の週2日くらいが現実的かなと思います
当院のBRAF陽性の大腸がん患者さんで、三次治療まで行って、主治医が「BRAF陽性だからやっぱり予後が悪い、抗がん剤も効かないし」と匙を投げていた方がいますが、高濃度ビタミンC点滴を始めてからがんによるお腹の痛みが軽減し、腫瘍マーカーも下がってきました
高濃度ビタミンC点滴だけでなく抗がん剤治療も併用しているとは言え、さすがに三次治療で効果がでているので、高濃度ビタミンC点滴の効果が大きくプラスされているのだと思います
アンチ自由診療の医師は絶対に信じませんが、免疫療法ほど高額でもないし、副作用軽減などの効果もあるので試してみる価値はありますよね
BRAF陽性だから無理!
とはなから戦いを諦めている医師に、文句を言う資格はありません
コメント