【半夏瀉心湯】口内炎には漢方薬がよく効く! ~大事なのは濃度です~

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

第125回日本外科学会のセミナーで、最もためになったのがこちら

先日は、末梢神経障害に対する牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)のお話をしました。

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今回は、口内炎に対する半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の効率的な使い方について。

半夏瀉心湯が口内炎治療に良いというのはよく知られています。

こんなサイトや

〜口内炎を早く治すことができます。苦いけれど…半夏瀉心湯は優れものです〜

動画まであります。

半夏瀉心湯は昔から口内炎に用いられていたのに、実は効くメカニズムは不明でした。

北海道大学の河野透先生が、半夏瀉心湯に含まれる黄連(おうれん)という生薬の中のベルベリンという成分が作用していることを発見しました。

この黄連が含まれている、黄連湯(おうれんとう)や黄連解毒湯(おうれんげどくとう)も『口内炎』で保険適応になっています。

話が脱線しましたが、半夏瀉心湯の使い方に戻ります。

今回のセミナーで強調されていたことは、

従来言われていたようなうがいではなく、溶かした半夏瀉心湯を直接口内炎の部位に塗布することで、口内炎の治りがより早くなるということです。

演者の今津先生がオススメしていたのは、半夏瀉心湯1包を20mlほどのお湯(80℃以上)で溶かしてペースト状にし、塗布するという方法です。

ポイントはこちら。

 ①濃度が高いほどよく効く

 ②80℃以上でないとうまく溶けない

 ③塗布後30秒ほどは激痛だが、その後にすっと良くなる

はじめの激痛を覚悟していないと、ビックリして1回で止めちゃう人が多いようで、その辺は覚悟して臨むようにということでした。

食事がしみる場合には食事の10分前に塗布し、他には痛い時眠る前などに塗布すると良いということでした。

余った分はうがいして、そのまま飲んでも良いし、うがいだけで吐いても良いとのこと。

半夏瀉心湯は内服しすぎると、偽性アルドステロン症という副作用がありむくんだりするので、摂取しすぎないようにする必要があります。

なので、ペーストを塗布するのが最も効果的かもしれません。

あと、放射線が口腔内に当たって口内炎が多発しているような場合には、濃度を薄めて塗布するか、薄めた溶液を口の中にしばらく含んでいるかにした方が良いそうです。

半夏瀉心湯は保険適応にもなっているので、処方してもらい、塗布を試してみてください!

痛いのを覚悟で、、、汗

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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