2024年11月 大腸がんに新薬「ルマケラス」が登場!その効果は?

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

ステージ4の大腸がん(結腸がん+直腸がん)に、今年3つ目の新薬が登場しました!

KRAS G12C変異陽性の大腸がんで、ルマケラスという分子標的薬が承認されました👏

RAS遺伝子陽性ですでに承認されている、ベクティビックスとの併用で用いられます

既存の三・四次治療薬であるロンサーフやスチバーガよりも無増悪生存期間を延長させるということで、承認されました

ただし、この薬剤を使用するためには、KRAS G12C遺伝子の変異を調べる必要があります

KRAS G12C遺伝子はパネル検査でしか調べることができないので、検査のハードルはかなり高いです、、、😢

とは言っても、新薬が登場して治療の幅が広がるのは良いことですね!

ちなみに、今年承認された大腸がんステージ4の他の新薬はこちら

2024年8月 五次治療薬 フリュザクラ

2024年9月承認 MSI-High(マイクロサテライト不安定)/dMMR(ミスマッチ修復機構欠損)の場合の一次治療 オプジーボ+ヤーボイ

今、最も遺伝子変異による個別化医療が進んでいるのは肺がん(非小細胞肺がん)ですが、大腸がんも個別化医療が進んできています

一・二次治療の、オキサリプラチン(FOLFOX、SOX、XELOXなど)とイリノテカン(FOLFIRI、IRIS、XELIRなど)は必須ですが、その後に

BRAF変異 →ビラフトビ+メクトビ+アービタックス

NTRK変異 →ロズリートレク/ヴァイトラックビ

PET変異 →レッドヴィモ

HER2陽性 →ハーセプチン+パージェタ/フェスゴ

KRAS G12C変異 →ルマケラス+ベクティビックス

という選択肢があります

HER2陽性の場合には、今後エンハーツも承認されてくると思います

これからも大腸がんの新薬の動向は要チェックですね

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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