高濃度ビタミンC点滴で免疫療法の効果が高まる!

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

がんの自由診療でよく使われている高濃度ビタミンC点滴。

多くの人は「がん細胞を攻撃する治療」というイメージがあるかもしれません。

実際、高濃度ビタミンCには、がん細胞に酸化ストレスを与え、増殖を抑える作用があることが知られています。

しかし最近は、それとは少し違った視点からも注目されています。

それが、

「免疫療法を助ける可能性」

です。

今回は、韓国での症例報告をもとに、高濃度ビタミンCと免疫療法の関係について考えてみたいと思います。

症例は49歳の男性で、ステージ3Bの胆管がんと診断されました。

抗がん剤GC(ゲムシタビン+シスプラチン)の後、放射線治療+陽子線治療を行っています。

放射線治療後は、高濃度ビタミンC点滴と(4種免疫療法)CIK療法を併用しながら治療を継続しました。

この患者さんは6年間にわたり52回のCIK療法を受け、診断から7年10か月後の時点でも腫瘍は抑えられ、腫瘍マーカーのCA19-9も正常範囲内をキープしています。

もちろん、この結果だけで、「高濃度ビタミンCとCIK療法で難治性の胆管がんが治る」とは言えません。

しかし、この報告には非常に興味深いヒントが隠されています。

それが、

NKG2D(エヌケージーツーディー)

という仕組みです。

難しい名前ですが、イメージとしては免疫細胞が持つ「異常細胞センサー」です。

私たちの体の中では、がん細胞がストレスを受けたり傷ついたりすると、

「私は異常な細胞です」

という目印を表面に出すことがあります。

これを見つけるのがNKG2Dです。

4種免疫に含まれているCIK細胞やNK細胞は、このNKG2Dを使って異常な細胞を見つけ出し、攻撃しています。

高濃度ビタミンCは、がん細胞の内部で過酸化水素を発生させ、強い酸化ストレスを与えることが知られています。

高濃度ビタミンC点滴を行うと、がん細胞はダメージを受け、「私は危険な状態です」というサインを出します。

免疫細胞はNKG2Dを使ってそれを見つけ、攻撃しやすくなります。

つまり、

高濃度ビタミンCが増やした目印をたよりに、免疫細胞ががん細胞を攻撃する

そんな連携プレーが起きている可能性があるのです。

ちなみに、今回の症例報告では、SVCT2というビタミンCを取り込むタンパク質が高発現していたことも確認されました。

SVCT2が多い細胞はビタミンCを取り込みやすいため、この患者さんでは高濃度ビタミンCの効果が出やすかった可能性も考えられています。

近年の研究では、高濃度ビタミンCは単独でがんを攻撃するだけでなく、

免疫療法や抗がん剤が働きやすい環境を作る治療

としての側面も注目され始めています。

実際、膵臓がんでは化学療法との併用で生存期間延長が報告され、免疫療法との組み合わせを検討する研究も増えてきました。

高濃度ビタミンC点滴+4種免疫療法で、難治がんである胆管がんが7年以上も寛解を維持できていたのは、たまたまなのか、はたまた期待が持てるのか?

今後の臨床試験に注目です。

濱元誠栄院長

今、受けてるがん治療に迷いがある方へ

銀座みやこクリニックは、豊富な治療選択肢によるアプローチであなたに最適なオーダーメイドのがん治療をご提供するがん専門クリニックです。

当院はまず標準治療を第一に考え、現在の治療状況を整理したうえで、保険診療・自由診療・補助療法を含め様々な選択肢を一緒に考えるセカンドオピニオンを行っています。

「当院で治療を受けるかどうか」は相談後に決めていただけます。

まずは気軽にお電話もしくはお問い合わせフォームからお問い合わせください。

診察:10時~18時(休診日:水曜,日曜,祝日)
当院住所:東京都中央区銀座3丁目10-15 東銀2ビル 6階

【当院のご紹介】

ブログ記事一覧へ

銀座みやこクリニックの取り組み

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

コメント

コメントする

目次