このがん早期発見検査がスゴい!

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

目次

採血1回で10種類のがんリスクを調べる「ai-CANCERCH」とは?

がん検査というと、多くの方が思い浮かべるのは、胃カメラ、大腸カメラ、CT、マンモグラフィ、腫瘍マーカーなどだと思います。

もしくは、「尿でがんを調べる」「血液1滴でがんリスクを調べる」といったベンチャー会社もあります。

そんな中で、がん種ごとのリスクを調べられる検査はほとんどありません。

当院で採用しているプロテオ・レシオ検査は、血液数滴でがんリスクを調べることができますが、https://jpn-mytech.co.jp/tech_02.html

このような感じで、すべてのがんをまとめたリスクを3段階で判定します。

たとえC判定になっても、どのがんかまでは分かりません。

すい臓がん、胆道がん、卵巣がんなど症状が出にくく、一般的な健康診断だけでは発見が難しいがんを調べる方法は無いのか、、、

そこで注目したのが、血液中に流れている“がん由来のDNAのかけら”を調べる検査です。

その一つが、ai-CANCERCH(アイキャンサーチ)

ai-CANCERCHは、1回10㏄の採血で10種類のがんの存在リスクを調べる、AIを用いたがん早期発見スクリーニング検査です。対象となるのは、胃がん、肝がん、肺がん、大腸がん、すい臓がん、胆道がん、食道がん、頭頸部がん、乳がん、卵巣がんです。

がん細胞は、体の中で壊れたり入れ替わったりするときに、血液中にDNAの断片を放出します。これをcfDNA、なかでもがん細胞に由来するものをctDNAと呼びます。ai-CANCERCHは、この血液中のDNA断片を解析し、がん細胞に特徴的なパターンがないかを調べる検査です。(lymphotec.co.jp)

つまり、がんが体の中に残す“足あと”を、血液から探す検査です。

約2〜4週間で結果が出て、「一般管理(低リスク)」「関心管理(中リスク)」「集中管理(高リスク)」といった区分で報告されます。

ただし、結果が「関心管理」や「集中管理」だったからといって、すぐに「がんです」と決まるわけではありません。必要に応じて、CT、MRI、内視鏡、超音波検査、腫瘍マーカー、組織検査などを組み合わせて、本当にがんがあるのかを確認していきます。

反対に、結果が「一般管理」だったとしても、「絶対にがんがない」という意味ではありません。この点は、どのがんスクリーニング検査でも同じですが、100%の検査はありません。

では、ai-CANCERCHのどこが「スゴい」のか。

実際の患者さんの結果で説明していきます。

AIが判定したスコアで、区分がされますので、よくある『血液中の循環がん細胞(CTC)が〇個』といった表現ではありません。

この検査が他と違うところがここです。

がん種ごとのリスクを測定します。

膵臓がんも含まれており、これはありがたいです。

実はもう一つ、(これが最大のと言っても良いかもしれません、、、)、他の検査にはない特徴があります。

①「関心管理(中リスク)」となった場合

2年間の間に6回、無料で再検査を行うことができます(採血は都度必要です)

②「集中管理(高リスク)」となった場合

初回は、遺伝子変異検査(遺伝子パネル検査)が無料で付いてきます。その代わり結果が出るまでに4週間かかります。

かつ、2年間の間に6回、無料で再検査を行うことができます(遺伝子検査は初回のみ)

もう一度、フローを

つまり、「一般管理(低リスク)」以外の方は、同じ料金で何度も検査できたり、遺伝子検査が付いてきたりと料金だけで言えばお得感があるのです。良くない結果なのでお得とは言えませんが、、、涙

肝心の費用は

165,000円(税込)

となっています。

がん検診は大事だと分かっていても、忙しい、怖い、面倒、苦しい、時間がない。そう感じて、つい後回しにしてしまう方は少なくありません。

採血だけで複数のがんリスクを調べられる検査は、そうした方にとって「まず一歩踏み出す」きっかけになります。

最後に、受けるべきではない、あるいは慎重に判断すべき方もいます。

妊娠中の方、臓器移植を受けた方、3か月以内に輸血を受けた方、1か月以内に手術を受けた方、現在がん治療中または再発がんの方などは、検査の正確性に影響する可能性があるため、医師と相談が必要です。

この検査は、「これだけ受けておけば安心」という検査ではありません。

しかし、「何も症状がないから大丈夫」と思い込んでいた人が、自分の体を見直すきっかけになる検査です。

がんは、見つかるタイミングで治療の選択肢が大きく変わります。

早く見つかれば、手術で取り切れる可能性が高くなることがあります。薬物療法が必要になっても、体力があるうちに治療を始められることがあります。治療の負担を小さくできる可能性もあります。

だからこそ、がん検査で大切なのは「一発で全部を当てること」ではありません。

大切なのは、見逃しを減らすために、検査の網をどう組み合わせるかです。

胃カメラ、大腸カメラ、マンモグラフィ、胸部CT、腹部超音波、腫瘍マーカー、そして血液中のDNAを調べる検査。

それぞれに得意・不得意があります。

ai-CANCERCHは、その中でも「採血で複数のがんリスクをまとめて見る」という新しい選択肢です。

がんが心配だけれど、何から始めればよいか分からない。

家族にがんが多く、自分も一度きちんと調べておきたい。

通常の健康診断だけでは不安が残る。

すい臓がんや卵巣がんのように、見つかりにくいがんも気になる。

そうした方にとって、ai-CANCERCHは検討する価値のある検査だと思います。

ただし、検査は「受けて終わり」ではありません。

結果をどう読み、次に何をするかまで含めて、はじめて意味があります。

検査結果に一喜一憂するのではなく、自分に必要な追加検査、今後の検診計画、生活習慣の見直しまで含めて考えることが大切です。

がん検査は、不安を増やすためのものではありません。

自分の体を、早めに守るためのものです。

ai-CANCERCHは、がん早期発見の考え方を変える可能性がある検査です。

「症状が出てから調べる」から、
「症状がないうちに、リスクを見にいく」へ。

これからのがん検査は、そこに向かって進んでいくのかもしれません。

【参考資料】
・GCリンフォテック「ai-CANCERCH」公式情報 (lymphotec.co.jp)
・Bae M, et al. Integrative modeling of tumor genomes and epigenomes for enhanced cancer diagnosis by cell-free DNA. Nature Communications. 2023. (Nature)
・米国国立がん研究所:Multi-Cancer Detection Tests Q&A (がん予防センター)
・American Cancer Society:Multi-cancer Detection Tests (Cancer.org)
・厚生労働省「がん検診」 (厚生労働省)

補足として、感度・特異度の数値を入れるなら、本文中ではなく「補足」扱いが安全です。報道では6種対象時点のai-CANCERCHについて感度82.2%、特異度96.2%などの記載がありますが、現在の日本向け公式ページは10種対象の説明になっているため、数字を強く打ち出す場合は提供会社の最新資料で確認した方がよいです。

濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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