【2026年最新版】乳がんになりやすい人の特徴とは?ピル・ミレーナ・エクオールのリスクも最新研究から解説

濱元誠栄院長

こんにちは、銀座みやこクリニック院長の濱元です。

今回の内容は動画でも解説しています。

実は2023年に、『乳がんになりやすい人の特徴とリスクを減らす方法』という動画をアップしました。

この動画に対するコメントで、

「ピルを長年飲んでいるけれど、乳がんになりやすくなる?」

「エクオールや大豆イソフラボンサプリメントは大丈夫?」

「ミレーナ入れているけど、乳がんになりやすいって聞いた」

など、この3つに関する質問が目立ちました。

これらへの回答も含めて、2026年度版の最新の乳がんリスクについて解説します。

目次

乳がんになりやすい人には、どんな特徴がある?

乳がんは、日本人女性にとって決して珍しい病気ではなくなりました。

国立がん研究センターの最新統計では、日本人女性が生涯で乳がんと診断される確率は11.8%。およそ8人に1人です。

私が医師になった25年前は16人に1人くらいの割合だったので、倍になったと考えてもよいと思います。

さて、以前から変わらず乳がんのリスクとして挙げられている要因は、大きく分けると次の5つです。

  • 年齢が高くなること
  • 血縁者に乳がんになった人がいること
  • 女性ホルモンに関係する要因
  • BRCA1・BRCA2などの遺伝的要因
  • 飲酒、閉経後の肥満、運動不足などの生活習慣

それぞれについて見ていきましょう。

①年齢が上がると乳がんは増える

乳がんは若い女性にも起こりますが、年齢とともに発症する人が増えていきます。

日本では、40代になると乳がんの罹患率が大きく上昇し、その後も多くの年代で発症がみられます。

もちろん、20代でも(非常にまれだけど10代でも)乳がんになることはありますが、若い年代での乳がんの発症頻度は、40代以降に比べると低くなっています。

年齢は自分では変えられないリスク因子です。

だからこそ、年齢に応じて適切な検診を受けることが重要になります。

日本では、症状のない40歳以上の女性に対して、2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検診が推奨されています。(自治体によっては30代から)

乳房にしこりや血性の乳頭分泌などの症状がある場合は、検診を待たずに、乳腺外科を受診してください。

②家族に乳がんの人がいると、リスクは高くなる?

乳がんの代表的なリスク因子の一つが「家族歴」です。

特に、母親・姉妹・娘など、近い血縁者に乳がんになった人がいる場合には、乳がんリスクが高くなることが知られています。

また、忘れがちですが父方の家族歴も重要です。

乳がんの一部にはBRCA1やBRCA2などの遺伝子の一部が関係しています。

アンジェリーナジョリーさんもこの変異がありましたが、これらが認められる場合、乳がんだけでなく卵巣がんなどのリスクが高くなることがあります。

とはいえ、乳がんの大部分が遺伝性というわけではありません。

家族に乳がん患者さんがいなくても、乳がんになることは十分にあります。

ただし、若い年齢で乳がんになった血縁者が複数いる場合や、乳がん・卵巣がんが家系内に多い場合などは、遺伝カウンセリングを検討することもあります。

③女性ホルモンにさらされる期間も関係する

乳がんには、女性ホルモンのエストロゲンが深く関係しています。

特に、女性ホルモンにさらされる期間が長いことが、乳がんのリスク因子の一つと考えられています。

例えば、

  • 初経が早い
  • 閉経が遅い
  • 出産経験がない
  • 初産年齢が高い
  • 授乳経験がない

といった特徴です。

ただし、これらは乳がんの発症リスクを集団として比較した結果であり、一人ひとりの将来を決めるものではありませんので、乳がん予防のためだけに、出産を急いだり、人生設計を変えたりする必要はありません。

一方、薬として女性ホルモンを使用する場合には、リスクと治療上のメリットを確認しておくことが大切です。

その代表がピルや、更年期のホルモン補充療法です。

④ピルを飲むと乳がんになりやすい?

ここは特に質問が多いところです。

結論からいうと、ホルモンを含むピルの使用は、乳がんリスクの小さな上昇と関連しています。

相対リスクと絶対リスクは分けて考えなくてはいけません。

例えば、ある病気になる確率が1%の人で、相対リスクが1.2倍になった場合、確率は1.2%になります。

正直1.2倍というのは、そこまでビビるほどの数字ではありません。

絶対リスクを見てみると、ピルの使用で10万人あたり数人から十数人しか乳がんは増えません。

10万人当たり10人増えるとして、1万人に1人ふえるという非常に小さな確率です。

ピルの種類でリスクが変わる?

2025年10月、医学誌『JAMA Oncology』に、ピルと乳がんリスクに関する大規模研究が発表されました。

この研究では、スウェーデンの約209万人の女性を対象に、ピルの種類や使用期間による違いが分析されました。

結果は次のとおりです。

研究者らは、全体で年間10万人あたり約13人の乳がん患者が追加で発生する計算と報告しています。

つまり、リスクの上昇は認められるものの、やはり個人にとっての絶対的な増加は比較的小さいということです。

ピルは長く飲むほどリスクが高くなる?

同じ研究では、使用期間による違いも調べています。

ホルモン避妊薬全体で見ると、使用期間が1年未満の場合のリスクは1.11、1年以上5年未満では1.21、5年以上10年以下では1.34でした。

長く使用するほど乳がんリスクとの関連が強くなる傾向が示されています。

だからといって、ピルを中止しなければならないかというとそうではありません。

ピルには避妊だけでなく月経困難症の改善などのメリットがあります。

さらに、ピルの使用によって、卵巣がんや子宮体がんのリスクが下がることも知られています。

乳がんリスクだけを見て、ピルの使用を判断してはいけません。

⑤ミレーナは乳がんになりやすい?

ミレーナは、子宮の中に装着する黄体ホルモン放出型の避妊具です。

レボノルゲストレルという黄体ホルモンを少しずつ放出することで、避妊だけでなく、過多月経や月経困難症の治療にも使用されています。

ピルのように毎日薬を飲む必要がないことが最大のメリットです。

2024年のデンマーク研究

2024年に『JAMA』で発表された研究では、ミレーナなどを使用した約7万9,000人と、ピルなど避妊薬を使用していない同数の女性が比較されました。

その結果、使用者の乳がんリスクは、

HR 1.40(95%信頼区間 1.20~1.50)

でした。

つまり、ミレーナと乳がんリスクの上昇との関連が示されたわけです。

ただし、ミレーナに関しては使用期間が長くなるほど確実にリスクが高まるという統計学的な傾向は確認されませんでした。

⑥エクオールは乳がんに悪い?

更年期症状の改善などを目的に、エクオールのサプリメントを使用している女性も多いと思います。

エクオールは、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが、腸内細菌によって代謝されて作られる成分です。

女性ホルモンに似た作用を示すことがあるため、

「エクオールを飲むと乳がんになりやすいのでは?」

と心配される方もいます。

ここでは、大豆食品と高濃度のエクオール・イソフラボンサプリメントについて解説します。

豆腐や納豆、豆乳は?

日本乳癌学会の診療ガイドラインでは、大豆食品からの大豆・イソフラボン摂取について、乳がん発症リスクとは無関係となっています。

通常の食生活で豆腐や納豆、味噌、豆乳などを摂取することについて、乳がん予防の観点から避ける必要はありません。

エクオール(大豆イソフラボン)サプリメントは?

現時点では、エクオールサプリメントが乳がんを発症させるという明確な証拠は十分ではありません。

しかし、長期間の使用による乳がんリスクへの影響については十分に解明されたとはいえません。

つまり、乳がんに悪いと断定することも、絶対に安全だと断定することもできないのです。

特に注意したいのは、次のような場合です。

  • 推奨されている量を超えて長期間使用している
  • 乳がんの治療中、または乳がんの既往歴がある
  • 複数の更年期向けサプリメントを併用している
  • 食品とサプリメントの違いを意識せず、多量に摂取している

海外では、高濃度の製品を併用すると、乳がんのリスクが上がるという研究があります。

日本ではその量での発売許可が下りていないので、日本人が関連することは少ないと思います。

ただし、ホルモン療法中の乳がん患者さんでは、サプリメントの使用について主治医や薬剤師に確認することをおすすめします。

⑦乳がんリスクを下げるために、今日からできること

年齢や遺伝的な要因は、自分の力で変えることができません。

しかし、生活習慣の一部は見直すことができます。

まず意識したいのは、飲酒を減らすことです。

飲酒は乳がんのリスク因子として知られており、飲酒量が多いほどリスクが高くなる傾向があります。

次に、閉経後の体重管理です。

閉経後は、卵巣からのエストロゲンが減少する代わりに、脂肪組織でエストロゲンが作られ、乳がんリスクに関係します。

そのため、脂肪の量が多い状態=肥満を避けることが大切です。

また、適度な運動を習慣にすることも乳がん予防に役立つと考えられています。

睡眠や生活リズムを整えることも健康管理には大切ですが、睡眠改善だけで乳がんを予防できると断定できるわけではありません。

特別なサプリメントを追加することよりも、まずは飲酒、体重、運動といった基本的な生活習慣を見直すことをおすすめします。

リスクが低くても乳がんになる。だから検診が大切

ここまで、乳がんになりやすい人の特徴について解説してきました。

しかし、最後に一番お伝えしたいことがあります。

それは、乳がんのリスク因子が少ない人でも、乳がんになる可能性はあるということです。

一方、リスク因子に当てはまる人は、必要以上に怖がることもありません。

大切なのは、自分のリスクを知り、できる対策を続けることです。

日本では、40歳以上の女性に対して、2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検診が推奨されています。

また、日頃から乳房の状態に関心を持ち、いつもと違う変化に気づく「ブレスト・アウェアネス」も大切です。

乳がんの家族歴が強い方などは、一般的な検診とは別に、個別のリスクに応じた検査を検討することもあります。

質問集

ここからはいただいた質問に回答していきます。

Q1.ピルを何年も飲んでいます。乳がんが心配なので、やめた方がいいですか?

A.乳がんが心配という理由だけで、自己判断で急に中止する必要はありません。

これまでに紹介した研究では、ピルなどのホルモン避妊薬を使用している女性で、乳がんの発症リスクがわずかにし高くなることが報告されています。

ピルには避妊だけでなく、月経困難症や過多月経の改善などのメリットもあります。

特に月経痛が強い方では、ピルを中止すると、それまで抑えられていた症状が再び悪化する可能性があります。

大切なのは、年齢、使用期間、家族歴、使用目的、そして乳がん以外の副作用も含めて判断することです。

ただし、乳がんと診断された場合には話が別です。 ホルモンを含むピルは原則として避ける必要があるため、速やかに主治医へ相談してください。

乳がんになっていない方については、乳がんリスクへの不安だけで中止を決めず、婦人科の主治医と相談しましょう。

Q2.ルナベルやフリウェルなら、乳がんの心配はないのでしょうか?

A.ルナベルやフリウェルだから乳がんリスクがゼロ、というわけではありません。

2025年のスウェーデン研究では、ホルモン避妊薬の成分によって、乳がんリスクとの関連に違いがあることが報告されました。

例えば、マーベロン等では比較的強い関連がみられた一方、ヤーズなどの配合製剤では、統計学的に有意なリスク上昇が認められませんでした。

【注意】研究で調べられた成分や製剤は、日本で使用されている商品と同一ではないことです。

ルナベルとフリウェルは、ノルエチステロンとエチニルエストラジオールを含む製剤です。

今回の研究結果だけで、これらの製剤がほかのピルより確実に安全だと結論づけることはできません。

さらに、乳がんリスクだけではなく、血栓症などの副作用についても考える必要があります。

商品名だけで安全性を判断せず、自分が何の目的で、どの薬を使用しているのかを確認することが大切です。

Q3.ミレーナを入れています。取り出した方がいいですか?

A.乳がんリスクの研究結果だけを理由に、すべての方がミレーナを取り出す必要はありません。

ミレーナについても、乳がんリスクが少し高くなる可能性が報告されています。

しかし、ミレーナには避妊以外にも、過多月経や月経困難症を改善するという重要な役割があります。

特に、月経量が多く、貧血に悩まされていた方では、ミレーナによって症状が大きく改善していることもあります。

そのような場合には、乳がんリスクだけではなく、取り出した場合のデメリットも考慮しなくてはいけません。

Q4.乳がんのホルモン療法中にエクオールを飲んでも大丈夫ですか?

A.安全性について十分なデータがないため、自己判断での使用はおすすめしません。

乳がんのホルモン療法では、タモキシフェンやアロマターゼ阻害薬などを使用して、女性ホルモンの働きを抑えます。

そのため、ほてり、発汗、関節痛、手指のこわばりといった症状に悩まされる方も少なくありません。

こうした症状を改善したいと考えて、エクオールのサプリメントに関心を持つ方もいます。

エクオールには、女性ホルモンに似た作用があります。

現時点では、エクオールの摂取によって乳がんの再発が増えるという明確な臨床的証拠は十分ではありません。

一方で、乳がんのホルモン療法を受けている患者さんが、エクオールを長期間摂取した場合の安全性についても、十分なデータがそろっているとはいえません。

乳がん治療中の方は、エクオールを始める前に主治医へ相談してください。

Q5.豆乳や納豆を毎日食べても大丈夫ですか?

A.通常の食事として摂取する大豆食品を、一律に避ける必要はありません。

大豆には、女性ホルモンに似た構造を持つイソフラボンが含まれています。

このことから、

「豆乳を飲むと女性ホルモンが増えて、乳がんになるのでは?」

と心配されることがあります。

しかし、大豆イソフラボンを摂取することと、体内のエストロゲンがそのまま増えることは同じではありません。

日本人を含むアジア人の研究では、大豆食品を多く食べる女性で、乳がんの発症リスクが低い傾向が報告されています。

日本乳癌学会のガイドラインでも、大豆食品やイソフラボンの摂取が乳がん発症リスクを低下させる可能性が示されています。

そのため、豆腐、納豆、味噌、豆乳などを、通常の食事の中で楽しむことについて、過度に心配する必要はありません。

ただし、ここでも注意したいのがサプリメントとの違いです。

イソフラボンやエクオールを濃縮したサプリメントは、普通の食品とは摂取量や体内への影響が異なる可能性があります。

普段の大豆食品は過度に怖がらず、高濃度のサプリメントは別に考える。

この区別が大切です。

Q6.家族に乳がんの人が一人もいません。それでも乳がんになりますか?

A.はい。家族歴がなくても乳がんになることはあります。

乳がんは、家族に乳がんの人がいる場合に発症リスクが高くなることが知られています。

特に、母親や姉妹、娘などの近い血縁者に乳がんの人がいる場合には、注意が必要です。

しかし、乳がんの多くは明らかな遺伝性乳がんではありません。

実際、診察でも、

「家族にがんの人がいないので、まさか自分が乳がんになるとは思いませんでした」

とおっしゃる患者さんがいます。

家族歴は大切な情報ですが、それだけで乳がんになるかどうかを判断することはできません。

年齢や女性ホルモン、生活習慣など、複数の要因が関係しているからです。

また、現時点で分かっていない要因もあります。

「家族に乳がんの人がいないから大丈夫」と考えず、年齢に応じた検診を受けることが大切です。

Q7.健康的な生活をしていたのに乳がんになりました。なぜですか?

A.乳がんは、何か一つの原因だけで説明できないことが多い病気です。

これは、患者さんから聞かれることのある、難しい質問です。

「お酒も飲まない」

「運動もしていた」

「食生活にも気を付けていた」

それなのに、どうして乳がんになったのでしょうか。

乳がんには、飲酒や肥満など、生活習慣に関係するリスク因子があります。

しかし、生活習慣だけで乳がんの発症が決まるわけではありません。

遺伝的な要因、女性ホルモン、年齢、細胞に生じる偶発的な遺伝子変化など、さまざまな要因が関係しています。

そのため、どれだけ健康的な生活を送っていても、乳がんになることはあります。

逆に、生活習慣があまり良くない人でも、乳がんにならない場合があります。

乳がんになったからといって、自分の生活習慣が悪かったと考える必要はありません。

健康的な生活を送ってきたことが無意味だったわけでもありません。

運動や食生活の改善には、乳がん以外の病気を予防したり、全身の健康を維持したりするメリットがあります。

乳がんになった原因を自分自身の中に探しすぎるよりも、これからの治療や生活について考えていくことが大切です。

Q8.40歳未満でも乳がん検診を受けるべきですか?

A.一般的な対策型の乳がん検診は、40歳以上が対象です。

日本では、40歳以上の女性に対して、2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検診が推奨されています。

では、20代や30代の女性はどうすればよいのでしょうか。

40歳未満では、乳がんの発症率が比較的低く、一般的な検診によって乳がん死亡率を減らせるという十分な証拠がありません。

また、若い女性では乳腺組織が発達していて、マンモグラフィで病変が見えにくいこともあります。

そのため、40歳未満の無症状の女性全員に、定期的なマンモグラフィや超音波検査を行うことは、一般には推奨されていません。

ただし、ここで重要なことがあります。

「検診の対象ではない」ことと、「乳房の異常を調べる必要がない」ことは違います。

しこりがある、乳頭から血液の混じった分泌物が出る、乳房の皮膚にひきつれがあるなどの症状があれば、20代でも30代でも乳腺外科を受診する必要があります。

また、若くして乳がんになった血縁者が複数いる場合や、BRCA1・BRCA2の病的バリアントが確認されている場合などでは、一般的な検診とは異なる個別の検査計画が必要になることがあります。

症状のない人が受ける「検診」と、症状や異常がある人が受ける「診療・検査」は、別に考えてください。


最後に|乳がんリスクとどう付き合う?

今回は、乳がんになりやすい人の特徴から、ピル、ミレーナ、エクオールに関する最新研究、そして患者さんからよくいただく質問まで解説してきました。

ここで、最後に整理しておきたいことがあります。

分かっていること

乳がんは、年齢とともに発症リスクが高くなる病気です。

家族歴や遺伝的な要因、女性ホルモンの影響も関係しています。

飲酒や閉経後の肥満など、生活習慣も乳がんリスクに関係します。

また、ピルやミレーナなどのホルモン製剤については、乳がんリスクの小さな上昇との関連が報告されています。

まだ分からないこと

一方で、乳がんになった患者さん一人ひとりについて、何が決定的な原因だったのかを説明することは、多くの場合できません。

なぜ同じような生活をしていても、乳がんになる人とならない人がいるのか。

ピルやミレーナの成分ごとの違いが、個人の乳がんリスクにどれくらい影響するのか。

エクオールサプリメントを長期間使用したときの安全性はどうなのか。

こうした点には、まだ解明されていない部分があります。

大切なのは、不安を行動につなげること

私が一番お伝えしたいのは、乳がんを必要以上に怖がらないでほしいということです。

研究で「リスクが1.2倍」と聞くと、不安になるかもしれません。

しかし、相対リスクが高くなることと、実際に乳がんになる確率が大きく増えることは同じではありません。

薬をやめるか、続けるか。

サプリメントを飲むか、飲まないか。

これらは乳がんリスクだけでなく、その治療を受ける目的や、生活への影響も含めて考えるべきことです。

そして、生活習慣については、完璧を目指す必要はありません。

お酒を減らす。

適正体重を保つ。

無理のない範囲で運動する。

こうした小さなことを積み重ねていくことが大切です。

さらに、40歳以上の方は定期的に乳がん検診を受けること、年齢に関係なく乳房の変化に気付いたら早めに受診することを心がけましょう。

乳がんリスクを知ることは、不安になるためではありません。これからの健康を守るためです。

分かっていることは生活に取り入れ、まだ分からないことについては慎重に考える。

そして、必要なときには医療者に相談する。

そんな姿勢で、乳がんリスクと上手に付き合っていただければと思います。


濱元誠栄院長

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この記事を書いた人

1976年宮古島市生まれ。宮古島市立久松中学から鹿児島県のラ・サール高校に進学。鹿児島大学医学部を経て沖縄県立中部病院で研修医として勤務。杏林大学で外科の最先端医療を学んだのち再び沖縄県立中部病院、沖縄県立宮古病院、宮古徳洲会病院に外科医として勤務。2011年9月に上京しRDクリニックで再生医療に従事した後に、18年7月にがん遺伝子治療を専門とする銀座みやこクリニックを開院。

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